討論モデル

 討論モデルは、Stephen Toulminによって考案された実効的論証に対応した知識の構造化手法です。Toulminは、論理的証明、即ちいくつかの公理に基づき真と認められる命題に至ることを目指す方法が多くの現実的な問題に対して有効ではないことから、実効的論証という新たな方法を提案しました。Toulminの実効的論証では、まず最初に、ある現実的な問題に関連した主張を明示し、その後にその正当性を順次明らかにしていくというものとなっており、新しいアイディアの創出よりも既知の主張に関して、批判に耐えうるような正当化を行うことに力点が置かれています。討論モデルは、このような論証を主張/証拠/保証/裏付け/反証/評価といった構成要素によって体系的に記述することを目指すものです。

QJサイエンスの取り組み

 QJサイエンスでは、放射性廃棄物の地層処分や二酸化炭素地中貯留を中心に討論モデルの上位階層構築を手掛けると共に、多数の関係者が討論モデル構築に参加し、様々な角度から主張を検討するためのツール(討論モデルエディタ)を提供しています。この討論モデルエディタは、以下のような特徴を有しています。

  • 主張や論拠・反証をツリー構造でグラフィカルに表現
  • 予め想定される論点を登録しておき、その活用により討論を促進
  • 編集理由や編集履歴の管理により、討論の変遷を追跡可能
  • 複数ユーザーによる利用を前提とした管理機能

Toulminによる討論モデルの構造(Toulmin, 1958より)

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